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遺言書があれば、相続はもめない?種類・費用・書き方の基本

「うちは財産も少ないし、遺言書なんて大げさなものは必要ない」——そう思っていないでしょうか。実は、相続でもめるのは、財産が多い家庭とは限りません。むしろ、不動産のように分けにくい財産が中心の家庭ほど、話し合いがこじれやすいものです。
遺言書があれば、原則として「誰が何を相続するか」を、遺言者本人の意思で決めておくことができます。この記事では、遺言書の種類、費用、そして書き方の基本を整理します。

遺言書があると、何が変わるのか
相続では、遺言書がない場合、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、誰が何を相続するかを話し合って決める必要があります。この話し合いがまとまらないと、不動産の名義変更も進められません。
遺産分割協議の進め方や、分け方の基本については、こちらで詳しく解説しています。
一方、有効な遺言書があれば、原則としてその内容が優先され、遺産分割協議は不要になります。「実家は長男に」「預金は均等に」といった形で、生前に意思を示しておけるため、相続人どうしの話し合いの負担そのものを減らせます。
もちろん、遺言書があってもすべてのトラブルが防げるわけではありません。ただ、「何も決まっていない状態」よりは、はるかに話が進めやすくなります。
遺言書には、主に3つの種類があります
① 自筆証書遺言——自分で書く、いちばん手軽な方法
遺言者本人が、全文・日付・氏名を自筆で書き、押印して作成する遺言書です。費用がかからず、いつでも書き直せる手軽さが特徴です。
ただし、法律で定められた形式を満たしていないと無効になるリスクがあり、自宅で保管すると紛失や、相続人による書き換えの心配もあります。
② 公正証書遺言——公証役場で、専門家とともに作成
公証役場で、公証人と証人2人以上の立ち会いのもと作成する遺言書です。専門家が関与するため形式面での無効リスクが低く、原本は公証役場に保管されるため、紛失の心配もありません。
その分、費用がかかります。財産の額によって変わりますが、目安として財産3,000万〜5,000万円程度で5万〜8万円ほどが一つの水準です。相続関係が複雑な場合は、専門家への依頼費用が別途かかることもあります。
③ 秘密証書遺言——内容を誰にも見せずに作成
遺言の内容を誰にも知られたくない場合に使われる方式です。遺言者が作成し、封をした状態で公証役場に持参し、存在だけを証明してもらいます。実務ではあまり多く使われていません。

自筆証書遺言の弱点を補う——「遺言書保管制度」
自筆証書遺言の「紛失・改ざん」リスクを軽減する仕組みとして、2020年7月から**「自筆証書遺言書保管制度」**が始まっています。
これは、自分で書いた遺言書を、全国の法務局(遺言書保管所)に預けられる制度です。手数料は1件につき3,900円と、公正証書遺言に比べてかなり安く済みます。この制度を利用すると、遺言者の死後に家庭裁判所で行う「検認」という手続きが不要になるという大きなメリットもあります。
ただし、法務局が確認するのはあくまで形式(書式が整っているか)であり、**内容が有効かどうか、法的に問題ないかまではチェックしてくれません。**内容に不安がある場合は、専門家に相談してから作成することをおすすめします。また、申請は本人が法務局に出向く必要があり、代理申請はできません。
自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらを選ぶか
費用を抑えたい、自分で法務局に行ける、内容にある程度自信がある——という方には、自筆証書遺言+保管制度の組み合わせが向いています。
一方、相続関係が複雑、将来の紛争リスクをできるだけ避けたい、外出が難しい——という方には、公証人が関与する公正証書遺言のほうが安心です。費用はかかりますが、無効になるリスクが低く、相続人への負担も少なくなります。
不動産を持っている場合こそ、遺言書が効きます
とくに、財産の中心が不動産(実家・土地)である場合、遺言書の効果は大きくなります。現金と違って物理的に分けられない不動産は、遺産分割協議でもめる典型例だからです。「誰が実家を引き継ぐか」「他の相続人にはどう配慮するか」を、あらかじめ遺言で示しておくことで、相続人どうしの負担を大きく減らせます。
不動産の分け方の選択肢(現物分割・代償分割・換価分割)については、こちらもあわせてご覧ください。
▶ 相続した実家、兄弟でどう分ける?もめない分け方の基本
弊社では、このように対応しています
クロスビズ不動産は、茨城県全域で、相続にまつわる不動産のご相談をお受けしています。遺言書の作成そのものは弊社の専門ではありませんが、提携する司法書士・行政書士と連携し、不動産の分け方や評価額の面から、遺言書作成のご相談をサポートすることができます。
すでに遺言書があり、その内容にもとづいて不動産を売却・活用したい、という段階のご相談も承っています。

よくあるご質問
Q. 財産が少なくても、遺言書は必要ですか?
はい、検討する価値があります。財産の多い少ないよりも、「分けにくい財産(不動産など)があるかどうか」のほうが、もめる・もめないに大きく影響します。
Q. 自筆証書遺言書保管制度を使えば、内容も保証されますか?
いいえ。法務局がチェックするのは形式面のみで、内容の有効性までは保証されません。内容に不安がある場合は、専門家に相談してから作成することをおすすめします。
Q. 遺言書があれば、絶対にもめませんか?
もめるリスクを大きく減らせますが、完全になくなるわけではありません。遺留分(一定の相続人に保障された最低限の取り分)に配慮した内容にしておくことも大切です。
まとめ
遺言書があれば、原則として遺産分割協議が不要になり、相続人どうしの負担を大きく減らせます。自筆証書遺言は手軽で、法務局の保管制度(手数料3,900円)を使えば紛失・改ざんのリスクも減らせます。公正証書遺言は費用がかかる分、無効リスクが低く安心です。特に不動産が財産の中心なら、遺言書の効果は大きくなります。
不動産の分け方や評価額の面から、遺言書作成のご相談も承ります。まずはお気軽にお声がけください。
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